別れと旅立ちと

こんにちは、文京区西片のヒフミバイオリン教室です。

 

先日、1人の生徒さんのレッスンが終了しました。

外国の地へお引っ越しです。

 

生徒さんがお教室に始めてきたのは彼が小学校五年生のとき。

まだ私より背も小さく、大きなビオラを感性豊かに丁寧に演奏していたのを思い出します。

毎年発表会もクリスマスも積極的に参加してくれて。

 

レッスンでは厳しかったことが多かったと思いますが、高校二年生まで熱心に通ってくれました。

7月の発表会では今までの集大成のような演奏をしてくれて、聴きながら鳥肌がたちました。

向こうに行っても楽器を続けたいそうで、私にとっては感無量、胸一杯の言葉でした。

 

彼の新天地はクラシック音楽の本場です。

沢山のことを肌で感じ取り、新しい先生のレッスンをうけながら、様々な刺激を受けてほしいと願います。

「もっと練習しておけばよかったなと思ってます」と優しい微笑みをたくわえて彼はいっていました。

私からは「自分でそう思えたら、またさらに上達するよ」と伝えてみました。

向上心の芽生えがあることに未来を感じました。

 

また日本に帰国した際には楽器を持って遊びにきてほしいものです。

小さかった身長はいつの間にか私を遥かに越していて、年月を改めて感じました。

彼から最後にお手紙をもらいましたが、正直、まだ読めません。

彼が日本を離れて暫くしてから開けてみようかなと。

音楽で沢山の繋がりができますように。

雨の音を聴きながら、少ししんみりとなってしまった8月のとある日でした。